債務整理のメリット
債務整理は、弁護士などに依頼して債務について何らかの処理をすることをいい、任意整理、民事再生、自己破産、などいくつかの種類があります。共通のメリット、デメリット、それぞれの手続き固有のメリット、デメリット、があります。
債務整理をすることによるメリットとは?
<債務整理共通・全般のメリット>
- 弁護士が入ること、金融業者からの取り立てなど直接の連絡が行われなくなる
- 多様な手続きから、一人一人の状況に応じた手続きを選択できる
- どの手続きを選んでも、成功すれば、債務を完済して、あるいは、免除してもらって、借金のない生活を行なう目途がつく
- 利息制限法を越えた利息について遡ってなくす(引き直し計算)ことができる
- 上記計算で、過払い金があることがわかれば、返還を求めることが出来る
<任意整理のメリット>
- 任意整理の場合は、基本的に、将来の利息をなくせる。
- 任意整理の場合、本人の家計に応じて、月々の返済額を検討、交渉することができる。(ただし、債権者がその提案に応じてくれるとは限らず、債権者や債務額に応じて、ある程度の限界はある)
<自己破産のメリット>
- 自己破産で免責を得れば債務を返さなくてよくなる(非免責債権を除く)
<民事再生のメリット>
- 民事再生を使えば、返済額を大幅に減らせる可能性がある
(たとえば1/5程度に減らせるケースもある) - 住宅資金特別条項を使えば、住宅を残したまま債務の整理ができる。
デメリットとは?
- いわゆるブラックリストに載る(信用情報機関に債務整理等についての情報を登録される)ことで新たな借り入れが数年間程度難しくなるので、これから住宅ローンを組むことを計画している場合等は、注意が必要です。(信用情報機関への不利益登録は、任意整理、民事再生、自己破産、いずれにも共通します)
*ただし、完済後の過払い請求はブラックにはなりません。残ありから介入しても、結果的に全社過払いなら、速やかに消えます。 - 破産の場合は、原則的に資産を失うことになります。(日常家事用品や99万円以下の現金、20万円以下の現金など例外もあります(金額の基準は裁判所により異なりうる)
- その他、破産、民事再生の場合は、官報に載る、各種書類を集める必要がある、手続きの種類に応じて裁判所に出向いたり管財人・再生委員に会う必要が出てくる(いずれも弁護士が付き添います)などの手間がかかる、ことがあげられます。