アイフルに対する過払い金返還請求
アイフルとは?
アイフルは、大手消費者金融の一社であり、京都に本社があります。銀行の傘下に入っているわけではなく、独立して経営がされています。全国的に展開しており、赤い看板の店舗が各地にみられます。ただし、現在は有人店舗は少ないようです。
アイフルの過払い金
アイフルは、かつて、いわゆるグレーゾーン金利での貸し付けを行なっていました。2007年の途中で、新規貸し付けの利率を適法な範囲まで下げているので、それ以前に初回の借り入れをしている場合は、過払い金が発生している可能性があります。なお、2007年以前に借り入れている場合、その後もしばらくグレーゾーン金利での取引が続いている場合もあるので、以外と過払い金が多額に出る場合もあります。
なお、旧ライフ株式会社との取引についてもアイフルに請求できるケースがありますが、系列のライフカード株式会社に債権が移っていて同社に請求する必要がある場合もあります。
アイフルから過払い金は回収できるか?
アイフルについては、以前、ADR(私的再生)を行なっており、あまり経営状況が良くないので、過払い金の満額回収が難しいのでは、という話も聞かれました。しかし、法的整理をしたわけではないので理論的には請求することに支障はなく、実際、当時から訴訟をすれば満額の回収は可能でしたし、現在は、ADRも終わって経営は通常の状態に戻ったと考えられます。
この数年間のアイフルとの交渉や訴訟の状況
この数年間の交渉の状況としては、
- 任意交渉だと、計算上の額の半分~6割程度であれば和解できることが多い(案件によってはもう少し増額できることもある)
- 訴訟にすると、進行に従って条件が良くなり、終結が近い頃になると過払い元金満額程度での和解も可能
- 判決が出ると概ね利息込み満額での返還が可能
という状況でした。逆に言うと、交渉だけでの満額はなかなか難しいものの、訴訟を進めていけば、過払い金に対する民事法定利率での利息も混みにした返還が可能、ということが一般的でした。
(ただ、争点がある場合は、裁判にしても当方の主張通りになるとは限りません。争点の代表的なものとしては取引の分断があります)
最近は案件も減ってきており、標準的にはこういう感じ、という記載は難しいのですが、感覚としては、「任意で満額は難しい」「訴訟を進めていけば提案が上がってくる」という原則は変わっていないと感じています。
いずれにせよ、アイフルは現在も貸し付けを行なっている大手の消費者金融であり、銀行傘下でないとはいえ、過払い金の返還に応じる経営体力はあると思われ、実際、この数年間でも多くの方々がアイフルに対する過払い金返還請求を成功させています。もちろん、当事務所でも多くの案件を扱ってきました。ご依頼者様の希望に応じて積極的に訴訟も進めてきており、また、任意段階でも粘り強く交渉して当初提案より増額の上和解したケースも多くあります。当事務所では、多くの過払い金案件を扱ってきており、交渉にも訴訟にも慣れています。
まとめ
結論として、アイフルに対する過払い金返還請求は、他の大手消費者金融に対する場合と同様、2021年現在でも、理屈の上でも、実際的にも可能であり、ただ、任意交渉では満額は難しい可能性が高い、ということができます。
なお、当然のことですが、時効になってしまうと全く回収できなくなってしまうので、迷っておられる方はまずはご相談ください。