1、大手消費者金融とは?
かつて、アコム、プロミス、レイク、アイフル、CFJ(もとのディック、アイク、ユニマットなど)、武富士、などが大手消費者金融と言われました。このうち、武富士は倒産してしまい、今となっては過払い金を返還請求できません。そこで、ここでは残りの5社について検討します。
2、各社の対応
- アコム アコムに対して過払い金返還請求をした場合、計算上の元金(いわゆる0%元金。以下同じ)に近い提案をしてくることが多いです。特に争点がなければ、交渉でも、元金に近い額で和解をすることができることが多いです。返還日は6か月後の末日、という提案が多いです。
なお、訴訟をすれば、利息をある程度込みの額での和解も可能です。 - プロミス プロミスについても、交渉でそれなりの額を提示してきますが、多くの場合元金ちょうどでの和解は難しく、元金の9割程度での提案が多いように感じます。ただ、訴訟をすれば利息の大部分を込みにした額での和解も可能です。
- レイク レイクも、交渉でそれなりの額の返還の提示を得られますが、ただ、旧株式会社レイク分に対する過払い金については継承していないという主張をしてきます。その点を除けば、元金程度での和解も可能で、それほど対応は悪くはないと考えられます。
- アイフル アイフルは、交渉段階での満額が難しい業者です。交渉では、まず元金の5割程度で提案してくるのが通常で、交渉すれば少し上げて再度の提案が来ることが多いですが、交渉ではなかなか満額までは上げてきません。訴訟をすれば、徐々に提案額を上げてきますが、基本的に利息込みでの満額での回収を目指すなら、判決を得る必要があります。
- CFJ(もとのディック、アイク、ユニマット) CFJは、交渉で満額の返還は難しく、この2年か3年をみてみても、争点がない場合でも、元金の6割~8割程度での返還が多かったと思います。ユニマット分の時効、時効の個別進行(貸し付けを停止していたため)、などの主張をしてくることも多く、また、貸し付けを停止してすでに約10年が経過しており、資金力が乏しくなってきていると思われ、返還請求は急いだほうが良いでしょう。
なお、以上はすべて、当事務所の交渉の経験に基づく記述であり、今後の案件について同様の結果を保証するものではありません。また、分断計算など、論点があると、大きく結果が変わることもあります。